村上龍ってこんなにダメだったのか
まだ上巻しか読んでないが、ブチ切れ中です。
実は村上龍の作品をちゃんと読むのはこれが初めてなんだが、「13歳のハローワーク」は割とよい印象だったし、これの書評もそれほど悪くないものが多かったので試しに読んでみるかと思ったのが敗因。こんな駄作を掴まされるとは。
小説に何を求めるかというと克明な心理描写だったり美しい比喩表現だったりだと思うのだが、これはストーリーをただ説明しているだけで、これなら漫画や映画のほうがはるかに楽しめる。しかもこれだけ荒唐無稽なストーリーなら、武論尊+池上遼一の例のパターンのほうが違和感なく読めそうだ。
たとえば不正に蓄財された財産を没収し、それを担保に独自通貨を発行するなんてリアリティのかけらもない。そんな通貨に信頼性が生まれるかちゃんと日銀に聞きましたか?>村上龍
他に北朝鮮コマンドの訓練のエピソードは民明書房の香りがほのかにあるなど笑いどころは少なくないのだが、本人はギャグのつもりじゃないようだ。
というか、こんなのが十分受け入れられてしまうようなら日本の小説の市場はもう崩壊しているし、これは例外的にダメな例であってもっと上質な小説が多くあるのなら、正常な評価の流通しない市場だという点でやはり崩壊している。
一応下巻も読みますけどね、この評価が覆ることはたぶんない。村上龍のどこにそんな期待をしていたんだ、という謗りは甘んじて受けますが、この不満をどこにぶつければいいのか...
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