スペイン旅行記(11) リーガ・エスパニョーラ
この時点では、リーガ・エスパニョーラの試合は明日の日曜だと思っていた。確認はしていなかったが、前のミッドウィークにチャンピオンズリーグがあり、次週のミッドウィークは試合がないことから日曜だろうと推測していた。
一方、デパートは日曜は閉店なので、今日のうちに買い物を済ませるつもりだった。例えば、「生ハムは検疫が必要だが、真空パックしてくれる店があるのでそこで買って衣類に紛れ込ませれば成田の税関は通過できるだろうな」などということを考えつつぶらぶらしていたのである。
ところが、繁華街へ出るため地下鉄に乗ったところ、電車にはバルサのユニフォームを着た連中が異様に多い。もちろんその電車の向かう先にはカンプ・ノウがある。これはもう試合があるのは聞いてみるまでもなく明らかなので、生ハム密輸作戦は中止して急遽スタジアムへ向かう。
今度の席は、1階席の3列目。絶好です。確かキャプテン翼で、「カンプ・ノウのピッチは水はけをよくするために中央が隆起している」という話を読んだような気がするが、実際その隆起がはっきりわかるほどの席である。
だが自分の席は到着時点で地元の悪ガキの食べ散らかしたゴミでいっぱいだった...。基本的にこちらの観客はゴミをゴミ箱に入れるとか持ち帰るという発想がなく、良くて座席の下に放置、悪いと前方に適当に投げるのである。スタジアム外ではマナーがいいのになんででしょうね。
ここはヨーロッパ最大のスタジアムということになってはいるが、体感的にはマドリッドのサンチャゴ・ベルナベウの方が大きく感じる。メインスタンドが2階席までしかないからだろうか?
選手との距離が信じられないほど近い。スローインになるボールが本当に頭上を越えていくからねえ。これは過去の観戦ではなかったことですよ。
また観客のブーイングがひとたび沸き起こると地鳴りのようにスタジアム全体を包む。これは地元サポーターが子々孫々通い続けるのもわかる。しかし、大の男が地団太踏んで悔しがって悪態をつく境地は地元で生まれ育った人にしか到達しえず、観光客には理解できるはずもない。
ロナウジーニョの動きは神出鬼没で、異様な運動量である。他の選手の動きがイマイチなだけかもしれないが。
試合は 2 - 2 のドローに終わる。バルサが2点を追いつく展開だったが、敗色濃厚な局面でのいらだった観客の不穏な雰囲気は忘れることはできまい。
いよいよ明日いっぱいでこの旅行も終わる。生ハムを持ち帰れないことだけは心残りだ。(つづく)
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