3年越しのドル買いプラ転
そういえば最近全然相場のことを書いていなかったな。
別に大損ぶっこいてやる気が失せたとかいうわけではありません。
最近進んだ円安のおかげで、3年前のワールドカップ期間中に120円台でとったFXのドルの買い持ちがスワップとあわせてようやくプラ転になった。3年越しの苦労である。僕は長期的に円安傾向を信じているので、外貨については長期間じっくり持つスタンスです。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
« 2005年9月 | トップページ | 2005年11月 »
そういえば最近全然相場のことを書いていなかったな。
別に大損ぶっこいてやる気が失せたとかいうわけではありません。
最近進んだ円安のおかげで、3年前のワールドカップ期間中に120円台でとったFXのドルの買い持ちがスワップとあわせてようやくプラ転になった。3年越しの苦労である。僕は長期的に円安傾向を信じているので、外貨については長期間じっくり持つスタンスです。
この前、サイクリング用のチャリに速度計・距離計をつけた。
しかし、その後仕事がたてこんだり飲み会がつづいたり天気が悪かったりでなかなか乗るチャンスがなかったのだが、今日ようやく装着後2回目の走りができ、いろいろわかってきた。
普段のレギュラーコースは 高円寺→新宿大ガード→靖国神社→皇居3/4周→四谷→新宿南口→高円寺 で、このメーターによると...
* 総距離は24km、かかる時間は信号待ち等込みで65~70分。
* きれいに舗装された平地で無理なく持続できる速度は35km/h。
* 全力を出したら40km/h出たが、それは数秒しか持続できない。この5km/hの差がこんなに大きいとは。
* ただし、皇居のお堀端は路面状態が悪い上にランニングしている人も多く、30km/hが限度。
* 瞬間最大速度は九段の坂で出した45km/h
課題は加速力でしょうかね。ときどき路上でチャリでの速配屋の兄ちゃんと前後して走るのだが、信号待ちの直後の加速で差をつけられることが多い。まあ自分の運動能力は大したことないのはわかってるのでそれに勝とうとは思っていないが、もうちょっと何とかしたい。
冬用のウェアも買ったのでそのうち長距離もトライしてみるかのう。
水面下で進めていた秘密プロジェクト、書類審査通過!
こんなところに書いても仕方ないんだが、嬉しかったのでつい。なにしろお役所仕事だから、内容以前に形式不備でハネられたらどうしようとちょっぴり怖かったんだよね。
晴れて正式決定になったらようやくおおっぴらにできるようになります。順調ならあと2週間くらいかな。
いやーやっぱシルク・ドゥ・ソレイユはいいね!
昨日アレグリア2観たんだけども、やっぱりこれこそ娯楽の王道、言語・文化・世代を超えて本当に誰でも文句なく楽しめる。映画でいえばインディ・ジョーンズのような、普遍的な楽しさがある。
いまや"Cirque Du Soleil"のロゴを見るだけでも敬意のような意識が沸いてくるくらいだからなあ。
といいつつも、シルク・ドゥ・ソレイユは今回と、5月にラスベガスに行って観た KA との2つしか知らないのだけれども、アレグリアはよりサーカス風味が強く、舞台装置より肉体美が前面に出ていた。男女ともすごい身体能力です。
まあこれは言葉で語るだけ野暮というものだろう。
ただ、会場内でメイキング等を収録したDVDを売っていて、そこに「最新作KAの予告編あり」と宣伝されているのをみたときは若干優越感あった。もうラスベガスで観たもんね、へへへ。
つづいて漫画がらみのエントリです。
あとがきによると執筆に2年半かかったそうで、中身を読んでも確かにいろいろ調べて考察した形跡は伺えるのだが、いかんせん読ませる技術に欠けているのが痛い。論証自体は正しいと思うのだが、何をいまさらもったいつけて...と思うところがあったのは確かだ。例えば、「あるストーリーを語るために必要な登場人物」と「独立した背景を与えられ、ストーリーがなくても人格として成立している登場人物」を区別しているところがあり、いわゆる「萌え」は後者について限定して見られる現象だ、といった話があるんだが、これもある程度真面目に漫画を読んでいるならごく当然の認識だろう。
しかも、著者はこの二種類の登場人物を「キャラ」「キャラクター」という言葉で区別しているのだ。これでは読者は混乱するばかり。もう僕もこれを書いている時点でどっちがどっちだったかわからなくなっている。もっとインパクトのある呼び名を与えないといかんだろう。
基本的には、手塚治虫を規範とする評論の限界を説くのがメインであるのだが、それだとこのタイトルはおかしくないかね? 「テヅカ・イズ・デッド」じゃなくて「テヅカ・マスト・ダイ」が正しいのでは?
でもまあ漫画評論読むより漫画自体を読んだ方が楽しいっすね。無性に火の鳥とブッダをまた読みたくなった。
ここ数日、3年前に書いたSSHの実装のコードをリライトしているんだけれども、意外と記憶は残っていることに我ながら驚き。ああここで妙な現象に出くわしていたなー、とかはっきりと思い出す。
さて、やや長文になったがやっぱこれには言及しなくてはなるまい。もう有名になったけれども、由々しき問題ですよこれは。
事件の概要としては、この記事のとおり。
本来、そのあたりの曖昧な業界ルールに線引きをすることこそが出版社(特に講談社のような大手の)の仕事だと思うわけだが、それをこうやって「そんな作家は最初から世の中になかったことにしてしまう」という処分が正しいとはとても思えない。きわめて良くない前例を作ってしまった。
そうすると、どんな作家のどんな作品でも、「有名作家に目をつけられた」「2chで騒がれた」といった理由で簡単に葬られてしまうわけですよ? 別に井上雄彦の利益を侵害したわけでもないし、業界全体としては明らかにマイナスの効果しかない。
今回の件がいきすぎた例であるのはわかるが、何も明確な根拠が示されないまま、このように作家としては極刑といっていい処分が下るのは納得いかない。
実はこの問題は、漫画に限ったことではない。例えば、過去に自分が実際にやったことだが、あるJavaのソースコード(公知のアルゴリズムを実装したもので、著作権はもちろん存在する)を、意味を変えずにC#に書き換えて流用したことがある。これも状況的にはよく似ていて、道徳的にはあまりよろしくないがそれ以上のことはないという問題だ。
こういう形であるならば、個人的には流用は許されるべきだと思うし、逆に誰かが自分のコードを流用しても問題視はしない。むしろ感謝したいくらいだ。
もちろん小説や映画にしたってそうだろう。何を創作している人であれ、過去に見聞きしたものの影響は免れないのだから、100%のオリジナルというのはありえない。
ではどういうルールを作ればいいのかとなると残念ながらこれといったアイデアはないが、とにかく今はこの講談社の対応はあまりにまずい、ということだけしか言えない。僕は漫画は好きだし、著作物に関わる活動をしているわけだし、他人事だと思ってはいられない問題ですよ本当に。
すごくいろいろなことを考えさせられる本だった。
まず、訳者が僕のバイブルの1つである「闘うプログラマー」と同じ山岡洋一だった時点で期待度は高かった。
内容は、長期にわたって繁栄し、尊敬を集める企業に備わっているカルチャーの分析なわけだが、特に人材づくりの周辺が興味深い。
それは、「強固で単純な価値観を、ときに洗脳的な方法を用いても徹底的に社員に植え付け、それによって組織を強化し忠誠心を高める」という方法だった。やっぱりそうだったか! また、その方針についていけない者は容赦なく解雇するとも。
ここを読んでまっさきに連想したのは映画「フルメタル・ジャケット」で、実際ああいうやり方の方が組織作りには適していることは自分の過去の経験からいってもよくわかる。
もし将来会社を作って組織を作る側になったら、おそらくそういう方向にもっていくだろう。(フルメタルジャケット風にやる、というわけではないけども、意識統一は大事)
が、そういう組織の一員として自分が働きたいか? と自問すると、矛盾しているようだが徹底的にイヤなんだよな。仕事の内容や待遇とは無関係にイヤだ。一つの器官でいるよりすべてをコントロールしたいと思ってしまうんだよな。これは幼稚なのかもしれないし、自意識過剰なのかもしれない。もちろん大きな組織でなければできない仕事も世の中にたくさんあることはわかっている。でもやっぱり自分がその一員にはなりたくない。
やるのはいいがやられるのは嫌というのはどう見ても矛盾しているが、感想としてはどうしてもそうなってしまうなあ。組織論の本かと思いきや自分自身を深く考えてしまった、という点で意外な一冊だった。まあ名著であるという評判は正しいです。
もちろんレプリカです。
スペインでいたく感動したので、絵を部屋に飾ろうかと思いまして。
Webで探していたらこんな業者を見つけた。印刷ではなく本当の油絵なので、独特の質感や凹凸は存在する、ということですね。(最新の印刷技術ならそのくらいの凹凸はできちゃいそうだけど)
しかも、制作費を抑えるため北京に中国人の絵師チームを雇っているそうだ。今回注文したダリの絵は6万円、製作期間2ヶ月、しかも現物を見て気に入らなければ返金OKとのこと。するとその中国人の絵師に行くのはせいぜい3~4万円だろうから、いくら中国とはいえそのくらいのスキルを持った人を拘束してその金額とは中国の人件費は本当に安いんだな。
ちょっと面白かったのが業者からの
2週ぶりのセリエAだというのになんですかこのユニは。
倍耐力...信じられないほどダサい。山東省にPirelliのタイヤ工場が完成したのを記念しての1試合限定とのことだが、これがPirelliの中国語表記なのか? そんなに中国市場が存在感を増しているのか?
まあ試合は決まった(これを書いている時点で4-0、しかもココ退場)だがこの違和感はちといただけない。日本のファンは全員そうだろう。
先週から今週にかけて読んだ本をまとめてレビュー。
ちょこちょこ読んではいたんだが、先週は旅行記ばっかりだったからな。
1. ウィニング 勝利の経営
特に人の採用にまつわる話が面白かった。今は単なる興味深い話でしかないが、将来会社をつくるようなことになったらおそらくもう一度読み返すだろう。経営の本としては今読み途中の本も抜群に面白いので、その本の話はそちらで。
2. LEONの秘密と舞台裏
あの雑誌はまさにマーケティングの勝利の見本だよなあ。この雑誌で流行した「チョイ悪」は他の場所でも流行っていて、少し前に日経新聞で見た株の雑誌の広告に「チョイ悪投資家の勧め」みたいな見出しがあったのが面白かった。
だがやりすぎると単にサムくなってしまうので加減は難しい。なお、Mixiに「ヤバ雑誌友の会」というコミュニティがあり、そこでLEON女性版のNIKITAが凄いらしい話を読んだので買って読んだところ爆笑の連続だった。
3. 覇-LORD 3 (3)
1巻を読んだときに懸念したとおり、三国志キャラを使っている意味がなくなっている。まあそのいい加減さが武論尊・池上遼一組の魅力ではあるんだが。やっぱりこのコンビの最高傑作はサンクチュアリですねえ。
4. ブラックジャックによろしく(12)
読み応えはあるけども、今エピソードは医療の話とマスコミの話を両方追いかけようとして錯綜してしまった感はあるなあ。
まず最近の経済系のネタ。
今日の急騰は意外だった。まあSQ直前だったところにこのやりすぎ感のある機械受注がきてC135の売り方が慌てた、という側面が多そうだ。
自分は今日はこの波にうまく乗れたが、先週木曜の急落で負った傷が回復しただけでさしひきではほぼチャラといったところ。あと長期保有中の某銘柄が謎のストップ高を遂げたのもラッキーだった。
一方ヨワヨワのアメリカ株だが、GMは生き残れるかどうかがたぶん今後の注目点の一つになりそう。これはいかにもヤバいチャート。一時代を担った会社だけに仮に破綻するようなことがあると精神面で尾を引きそうだよな。
加えて、原油が落ち着いてきたと思ったら金やプラチナがぶっちぎりで高くなっているし、要するに素材の価値が上がるということはインフレの始まりを暗示しているわけでしょう? 加えて不動産バブル、一向に減らない貿易赤字、とくればアメリカ経済はマズい雰囲気だよなー。
今は日本は「マシな市場」として買われているけれども、そう長くは続かないだろうな。
なお今日は、昼過ぎからついさっきまで、新Poderosaについてこれまで作った部分を新しい設計技法に基づき再構築していた。いやーこの作業は楽しい! 久々に自分の成長が感じられる! この時間まで酒飲んでないというのが充実していたなによりの証拠だ。これでこそスペインまで行ってリフレッシュした甲斐があるというもの。なんか山篭りする大山倍達みたいになってきましたがね。
だがもう今日は疲れたのでこれから酒飲んでちょっとだらだらして寝ます。
今日はかなり久々にカレーを作った。
一度作ると消費に3日かかるが、夏場はさすがに不安があるし、消費しきる前に飲み会等があるとさらに日数がかかるのでしばらく敬遠していたが、今日から3日は特に予定なしなのでようやくチャンスがめぐってきた。
が、ちと酸っぱ過ぎる。失敗だ! 敗因はすりおろしたリンゴと、煮込むのに使ったワインがともに酸味を出しすぎたことか? やっぱ面倒でもココナツミルクは必要なのかもな。あるいはワインはやめてシンプルに水にするか...
なお昨日の旅行記最終回でボツにした画像があるのだが、せっかく作ったので出しておく。
本物の芸術はすごいなあ、と現地で感銘を受けたときに思い出したのが、「あしたのジョー」でウルフ金串を倒したジョーに力石が興奮するこのシーン。
あの絵を前にしたときの僕の気持ちはまさにこれ。
いよいよ最終日。朝4:30に起床(もう少し寝ていてもよかったが目が覚めてしまった)、5:00にホテルをチェックアウトしてタクシーを拾い、空港へ。ちなみに空港は英語の airport ではタクシー運転手には通じないことも多いらしく、スペイン語で aeropuerto と言いましたよ。万が一飛行機に乗り遅れたりするとしゃれにもならないので万全の体勢で。
朝6時前だというのになかなかの混雑。出発のボードを見ていると、なんとマドリッドへは1時間に5~6便も飛んでいる。
ここから出発時と同様にロンドン・ヒースロー空港に向かうのだが、乗り込んだ後なかなか出発しない。英語の機内アナウンスがあり、ロンドンの天候が悪いらしいがいまいち聞き取りに自信なし。結局1時間遅れで離陸したが、もともとロンドンでは乗り継ぎに5時間という予定だったので特に困るわけでもなかった。
というわけでこの旅行は終わり。以下でまとめっぽいことを書いてみる。
悪いところは
といったところ。でもまあ一度はやってみるものだと思います。
あと、パッケージツアーの団体客も多数見かけたけれども、よほど言葉に不安があるとか、交通の便のないところに行くとかいうのでない限りはやめたほうが良さそうにみえた。ガイドが「では○時にここに集合」とか号令をかけたり、胸にツアー客であることを示すシールを貼ったりしているのは正直格好悪いですよ。
なぜそれらが美しいかを論理的に説明することはできない。でも、作り手の天才たちは、ああいったものを作ると人に感銘を与えることが出来ると発見したのである。それも最初に発見することが重要で、ピカソのキュビズムを仮にピカソのことを全く知らずに会得したとしても、今やそれには価値が乏しくなってしまう。オリジナルであることが決定的に重要ということだ。
翻って自分のことを考えると、本職であるソフトウェアにおいて、芸術と呼べるものは存在するのか? 存在するならどうすればその境地に至れるか? ということを真に理解することが課題になる。いまいち抽象的な言い方だけども、今まではソフトウェア作りは発想力と実装力によって決まると思っていたが、そこに過程が芸術的であるかどうかという新要素が入ってきたのである。今はこの観点から自分のソフトウェア作成方法を見直しているところである。
一つはっきりしているのは、このテーマを追求するにあたっては、サラリーマンをやって仕様と納期を遵守する仕事をしていてはほとんど無理ということだ。その点では退職して正解だった(そもそもあのままだったら旅行に行くことすらできなかった)し、幸い生活費のことはさほど気にしなくていい身分も手に入れているわけだから、この機会を存分に利用してやりたいことをしよう、これが今回の旅行の結論である。
最後に、スティーブ・ジョブズのこの言葉を紹介して終える。
この世界にはアイデアがみちあふれている。模倣するほうが少しは楽かもしれない。でもそんなことをしても世界は良くならないんだ。
この日は朝から雨が降っていたが、まずはモンジュイックの丘を目指す。中腹まで地下鉄と「フニクラ」という乗り物、さらに頂上付近までロープウェーを乗り継いで行けることになっていたが、ロープウェーはメンテナンスのため運休だった。晴れていれば徒歩でも行っていたところだが、雨なのでやめて中腹からとりあえずミロ美術館を目指す。
ここはフラッシュなしなら撮影OKだった。まあわかるようなわからないようなという芸術だが...。この旅行に関してはとにかくダリの印象が強すぎて他がどうしてもかすんでしまう。
丘から見下ろす市街地。手前のほうが暗くなっているのは雲の影。徐々に雨はあがってきている。
その後カタルーニャ美術館まで歩き見学。ここは無線で作品解説の音声を手元のレシーバーにダウンロードし聞くことのできるハイテク装備があった。音声は日本語を含む7言語くらいで提供されていた。
美術館内の休憩所でふと上を見上げるとこのような見事な絵のほどこされた天井だった。
美術館前からスペイン広場方向の眺め。見事に左右対称になっている。
そこからスペイン広場に下りていくとこんなものが。こ、これは...、いわゆる「見世物小屋」ですよ。営業はしていなかったが、付近には似たようなのが多数。現存しているとは思わなかった。
次はグエル公園。ここも風景の良さは折り紙つきなので心して向かう。
最寄駅からはちょっと離れているが、頑張って徒歩で。バスやタクシーだと途中の意外な発見がないのがイマイチなので、この旅行では極力歩いた。しばらく歩くと「グエル公園まで400m」との表示があった。400mなら楽勝だぜ、と思って進んでいくと、
このような激しい上り坂だった。上にいくと階段に変わる。さすがにきつい。公園内に入っても急激な坂がつづく。ガウディ先生、ここは住宅地として設計なさったそうですが、さすがにこの地形では無理がありますよ...
だが、ひたすら上っていくと頂上らしきモニュメントが! よーしここに登ればいいんだな。
この頂上からの眺めは言葉にならない。一生のうちにもう一回はここに来ることと、その時はできれば海からの日の出を見ようと心に決める。もちろんBGMにはバイオリンの生演奏があるんですよここには。ちょっと出来すぎた演出なんだが、この感動はどうにもならん。
この場所で長らく感慨にふけった後、下りて有名なクネクネしたベンチのある庭へ。その先端からの眺めはこんな感じ。
この脇にある休憩所でビールを飲んで小休止し、サン・パウ病院やペドラルベス宮殿などまだ行っていない訪問予定地に行くべきかどうかを考える。最初の予定ではこの日にぼちぼちサッカーを観にいくことになっていたのだが、それは昨日になってしまったからな。
結局、この風景の圧倒的な感動がラストを締めくくるにふさわしいという結論に至り、余計なケチが着く前にまっすぐホテルへ帰ることにした。
これで観光は終了。明日は朝が早く、4:30起床で5:00にはホテルを出発の予定。(つづく)
この時点では、リーガ・エスパニョーラの試合は明日の日曜だと思っていた。確認はしていなかったが、前のミッドウィークにチャンピオンズリーグがあり、次週のミッドウィークは試合がないことから日曜だろうと推測していた。
一方、デパートは日曜は閉店なので、今日のうちに買い物を済ませるつもりだった。例えば、「生ハムは検疫が必要だが、真空パックしてくれる店があるのでそこで買って衣類に紛れ込ませれば成田の税関は通過できるだろうな」などということを考えつつぶらぶらしていたのである。
ところが、繁華街へ出るため地下鉄に乗ったところ、電車にはバルサのユニフォームを着た連中が異様に多い。もちろんその電車の向かう先にはカンプ・ノウがある。これはもう試合があるのは聞いてみるまでもなく明らかなので、生ハム密輸作戦は中止して急遽スタジアムへ向かう。
今度の席は、1階席の3列目。絶好です。確かキャプテン翼で、「カンプ・ノウのピッチは水はけをよくするために中央が隆起している」という話を読んだような気がするが、実際その隆起がはっきりわかるほどの席である。
だが自分の席は到着時点で地元の悪ガキの食べ散らかしたゴミでいっぱいだった...。基本的にこちらの観客はゴミをゴミ箱に入れるとか持ち帰るという発想がなく、良くて座席の下に放置、悪いと前方に適当に投げるのである。スタジアム外ではマナーがいいのになんででしょうね。
ここはヨーロッパ最大のスタジアムということになってはいるが、体感的にはマドリッドのサンチャゴ・ベルナベウの方が大きく感じる。メインスタンドが2階席までしかないからだろうか?
選手との距離が信じられないほど近い。スローインになるボールが本当に頭上を越えていくからねえ。これは過去の観戦ではなかったことですよ。
また観客のブーイングがひとたび沸き起こると地鳴りのようにスタジアム全体を包む。これは地元サポーターが子々孫々通い続けるのもわかる。しかし、大の男が地団太踏んで悔しがって悪態をつく境地は地元で生まれ育った人にしか到達しえず、観光客には理解できるはずもない。
ロナウジーニョの動きは神出鬼没で、異様な運動量である。他の選手の動きがイマイチなだけかもしれないが。
試合は 2 - 2 のドローに終わる。バルサが2点を追いつく展開だったが、敗色濃厚な局面でのいらだった観客の不穏な雰囲気は忘れることはできまい。
いよいよ明日いっぱいでこの旅行も終わる。生ハムを持ち帰れないことだけは心残りだ。(つづく)
5日目。さすがに朝起きたとき足の疲労がとれない。一昨日のトレドの坂道、昨日のカンプノウ一周が効いている。
今日は美術館の密集地帯をなめまわす予定で、起点となるランブラス通り南端の海べりまで地下鉄で移動する。ちょうど「コロンブスの塔」なるものがあったので登って地理状況を確認してみた。
ここから半日かけて、バルセロナ現代美術館、その横にたまたま見つけた写真展、カテドラル、フレデリック・マレス美術館、ピカソ美術館、近代美術館といったところを順番に見ていったが、芸術性の点ではマドリッドで見たダリにはちょっと及ばない感じであった。
ただ、ピカソの10代の頃の絵は面白かった。10代後半ではすでに普通の写実的な絵を描くテクニックは完成している。その方向ではやることがなくなってしまったのでやがてああいう方向に行ったというのは想像に難くない。
また、美術館内は基本的に撮影できないので以下は町並みの写真からいくつか。
ただの広場のようだが、1493年にアメリカ大陸発見の航海から帰還したコロンブスはここで女王に謁見したんだそうです。
この日は土曜だったので、大道芸人やミュージシャンが多数いた。
で、再び海べりへ。当然ここの周辺は格好のデートスポットで、カップルは(ホモも含め)多数いた。
左奥に割と大きなショッピングモールがあり、そこでいくつか買い物を済ませる。
ここまでで一通り観光スポットをめぐり終わったので、繁華街でショッピングを継続すべく地下鉄に乗ったところで異変に気づくのであった。(つづく)
さてさてやってきました。当たり前のことだが、よくWebなどで見る写真のとおりであることにまず驚く。
これが何だか知らない方はここを見てください。要するに世界一有名な工事現場です。
「現在なお建設がつづけられている」というのがうたい文句ではあるのだが、中に入ると本当に工事現場で、こんな感じである。
それっぽい材料がいたるところに積んである。もっとも作業員はいない。
こちらは生誕のファサード。どこまでも装飾がほどこされている!
確かに見事ではあるのだけれども、いわゆるオーバーデザインの典型なわけだ。必要以上に凝った設計にしてしまい、作成にコストがかかりすぎるという、ソフトウェアの世界でもよくある失敗である。だがサグラダ・ファミリアの場合、それをさらに極端に行った結果世界的に有名な建築物になってしまい、結果的にコストが高すぎるという批判をする人がいなくなってしまっただけのことだろう。
地下の展示室にあった、設計用に重力のかかり具合を調べる模型。コンピューターがない時代はたしかにこうやって作っていくしかないですね。
完成がいつになるのかはわからないが、それがいつであるにせよ、出来上がる頃には最初につくった部分は修繕が必要な時期になってしまうので、結局作業は永久に終わらないことになる。うーむ。
さてホテルに戻ると、ちゃんとサッカーのチケットが来ていた。よしよし。
明日は美術館めぐりが中心の予定。(つづく)
カンプ・ノウへ向かったが、途中で道に迷って変な場所に行ってしまった。昼間なのに周囲には乞食と酔っ払いしかいないヤバい地帯を通過し、やっとスタジアムが見えたと思ったらさらに間違えてスタジアムの周囲をほぼ1周歩く羽目になった。
しかし、このFCバルセロナ博物館はこの旅行でも屈指の満足度のスポットだった。サッカーファンは一生のうちに一度は行くことを強くお勧めしたい。
ここでは、普通一般人が立ち入ることのできないスタジアム内部をいろいろと見せてくれる。しかもそれがあのカンプ・ノウとくればその感動はなおさらのこと。過去の名勝負をいろいろ思い浮かべながら感慨に浸ることができる。
まずは選手のロッカールームとシャワー室。さすがにFCバルセロナの方は見せてくれず、これはカンプ・ノウでアウェーゲームを戦うチーム用のもの。
そこからピッチへと向かう通路を通る。脇には試合前に祈りをささげるための礼拝堂まである。
VIP席と、そのすぐ後ろにあるラウンジ。いつかはこういうところで観戦できる身分になりたいものだ。
実況席。といっても世界中からいろいろなメディアの方がくるので、50席ほどずらりと並んでいる。
FCバルセロナが過去に獲得したタイトルのトロフィーがそろっている。これは言わずと知れた大耳。
というわけでこれはサッカー好きには垂涎ものです! 一つだけ欠点を挙げるなら、出口からはグッズのショップを通らないと外に出れない構造になっていて、感動させた客に物を買わせようという魂胆がみえみえなところくらい。
感動ついでにもう一つ大物をかたづけるかと思い、この後はサグラダ・ファミリアへ。(つづく)
なんか早くこの旅行記を書き終わらないと落ち着いて仕事にかかれないので、集中執筆することにした。
旅行の4日目である。今日は列車でバルセロナへ移動する。マドリッドのホテルをチェックアウトの後、一昨日切符を買ったAtocha駅へ。
社内の様子はこんな感じ。座席は1列に3席しかなく、新幹線のグリーン車以上にゆったりしている。
出発して20分も走るともう外の景色はこんな具合である。イベリア半島を疾走しています。
しばらくすると、なんと食事が運ばれてきた! さすが一等車。まあ味はたいしたことはないし、朝ホテルで食べてきたばかりだったがせっかくなので食べる。
この後、日本から持参したiPod nanoで好きな音楽を聴きながら車窓の風景を楽しんだ、といいたいところだが、前方に座っているオヤジがノートPCに開いたExcelシートとにらめっこしつつ携帯電話でずっと大声でしゃべっているため落ち着けない。ビジネスの話なんだろうけど、もちろんスペイン語なので内容はわからない。
途中駅でうるさいオヤジが下車し、静かに旅を楽しむ雰囲気になった。一等車の客しか入れない車内のバーで昼間からワインも飲んだりして。
そうこうするうちに険しい山岳地帯に入り、
ついに海が見えてきた。これが地中海か! こういう風景の移り変わりは列車ならではの楽しみだ。結局5時間弱でバルセロナへ到着。
バルセロナへ着くと、駅構内に英語の案内がきわめて少ないことにまず驚く。ここではメイン言語がカタルーニャ語、第一外国語がスペイン語で、英語は3番目の優先度の言語である。話には聞いていたが、カタルーニャ語とスペイン語しかない場所ではちょっと厳しい。
駅の禁煙表示ひとつとってもこんな感じ。
しばらく駅でうろうろしていると、明らかに困っている表情の冴えないオヤジから中国語で何か話しかけられる。マドリッドでは金髪美女だったのにえらい落差だ。もちろん中国語はわからないので、「俺は日本人だよ」と冷たくあしらってとりあえずホテルへ。
さてホテルに着くと、到着しているはずのサッカーのチケットが来ていない! まあチェックイン時間が早めだったこともあるので、今晩か明日の朝にもう一度確認するか、最悪現地購入すればいいやと思い一度退散する。
で、ホテルに荷物を置いた後カンプ・ノウ スタジアムへ。サッカーファンは試合のない日にFCバルセロナ博物館へ行くべし、と情報を得ていたので、今日行ってみることにした。(つづく)
まず繁華街で買い物。でもまあマクドナルドとスターバックスは世界中どの街にもありますね。デパートは日本と大差ない雰囲気だった。
また、カジノもあった。ちゃんとユーロの現金を賭けて遊べるようにはなっていたが、おそらく規制で高額のゲームはできないようになっている模様。機械はほとんどがスロットマシンで、一部に日本のゲームセンターにあるメダルゲームのようなタイプも。
そろそろ晩飯時になったので、付近のバルを物色して最も客の入りの良かった店を選んで入る。店名はずばり Museo del Jamon (ハム博物館) 。店内にはこのように生ハムがずらりと。
なお、このころにはビールを頼むのに英語の beer では通じないことを学習していた。ビールは cerveza(セルベッサ) なのである。でもまあ自分の知っているスペイン語の単語はこれくらいで、文法的なことは依然さっぱりですが。
この店内の立ち飲み席で cerveza と生ハム、それに写真で適当に選んだ食事を注文した。すると、割とでかい皿に巨大なサーモン、多量のフライドポテト、サラダが盛られて出てきた。4.5ユーロ(約600円)という値段から考えて量は多くないと考えていたが完全に見込み違い。2軒はバルをはしごするつもりでいたが、追加の cerveza とともにこの大皿を平らげて腹いっぱいになった。
これは立ち飲み席の様子。
店を出ると徐々に暗くなってきていた。ちなみに、スペイン標準時は +1 で、フランスやドイツと同じである。しかし、マドリッドは西経4度付近にあるので、時刻と明るさの関係は日本の感覚とだいぶ違う。夕方らしい空になるのは20:30ごろの一方、朝の7:00でも外は真っ暗だった。
そういえば、王宮は東から西を見下ろす地形だったなということを思い出し、この時刻ならさぞかし良い風景だろうと思って、ちょっと寄り道してみることにした。
すると何ともロマンチックな情景が広がっているではないですか。実は、この写真を写した場所の付近では路上でバイオリンを演奏する人(しかもなかなか上手)がいて、ますます良い雰囲気であった。
同じ場所で露光時間を短くした写真はこれ。たいへん良い気分になったところでホテルへ戻り、明日の移動に備える。次回は列車でのバルセロナへの移動です。(つづく)
今日は有名な観光地トレドへ。ここはローマ帝国時代からの街というか要塞で、全体が三方を川に囲まれた丘になっている。軍事的に重要な場所なのは見るからに明らかで、レコンキスタのときにもスペイン内戦のときにも激しい戦闘があったそうです。
移動はマドリッドから近郊列車で行ってみた。切符を買うとき、係員が何かスペイン語で質問していたがよくわからず適当にごまかしたが、今思えば切符を片道にするのか往復なのかを聞いていたように思う。まごまごしていたら出てきたのは片道切符だった。
乗車してしばらくすると途中の駅で何かアナウンスがあり(スペイン語なのでわからない)、乗客が全員ぞろぞろと降りていく。ついていくとバスが待機していた。若干不安に感じつつそれに乗ってしばらくするとトレド駅に到着した。
駅から歩いていくと要塞であることがよくわかる。近づくにつれ上り坂がきつくなる。
これが城壁の門。まったく現実感のない空間だ。
さらに坂を上っていったところから見下ろした風景。
街中に入ると、入り組んだ細い道が無数にあり、簡単に道に迷う。しかも、周囲の商店のほとんどはレストランと土産物屋で、どの店も置いているものは大差ない。なんとなくそれっぽい商品を適当に並べてみました、という雰囲気がありありで、あまり居心地はよくない。例えると熱海の駅前の商店街とかそんな感じ?
ただ、街の中央にあるカテドラルだけは異彩を放つ。上は路地から見た写真(ちょっと傾いてしまったが)。
中に入ることもでき(撮影はNG)、凄い装飾の数々を見ることができる。でもあまりに漫画的というか、客を楽しませようという意図が見えすぎていて生活臭がない。もちろん街を歩く人のほとんどは観光客で、日本人も多い。
坂道を歩き続けて疲れたこともあり、早めに退散することにする。これは帰り際に撮った城門。
行きは電車でトラブルがあったので、帰りはバスを使うことにした。その後マドリッドの繁華街へ行き、ぶらぶらすることになる。(つづく)
スタジアムは、地下鉄のサンチャゴ・ベルナベウ駅のすぐそば。これだけアクセスのいいスタジアムは日本では国立競技場くらいのものだろう。
こうやって正面から見るとやはり威厳のあるスタジアムだ。なお、バックは青空ですがこれでも時刻は午後8時です。キックオフまでは時間があったので周囲を一周してみたら、裏手にオリンピアコスサポーターの群れが!
大型バスで続々到着中。もしかしてギリシャからバスで来たのか? 一応地続きだけどすごい距離ですよ。既にビールを飲みながら気勢を上げているし、中には10~12歳くらいにしか見えない少年がヤンキー座りしてタバコをふかしているのもいる。
警官はなぜか馬に乗っている。
スタジアムに入り、適当に食料とビールを調達して席につく。1階席の7列目となかなかの好位置。
Champions League Anthemのシーン。さすがにこれは鳥肌ものです。
リバウドをスタジアムで見るのは横浜でのワールドカップ決勝以来だ。まあ当時とは残念ながら比べ物にならないくらい衰えているが、リーダーシップだけは健在だった。
なんといっても悔しいのは、野次が飛んで周囲の人が爆笑しているのに何と言っているのか全然わからないことだ。
試合はベッカムが珍しく獅子奮迅の働きをして2-1でレアルマドリーの勝利。
テレビでスペインの試合を観るとき、試合終了後あっという間にスタジアムから観客がいなくなるのが前から気になっていたのだが、実際に行って謎が解けた。スタジアムには出入り口が非常に多くあり(たぶん50ヶ所以上)、出るときにはほとんど待たずに外に出ることができる。もちろんその後、地下鉄の駅周辺では大混雑になるのだが、出ることだけはスムーズにできるようになっているのだった。
これで旅行の2日目が終了。明日は日帰りでトレドに行くのがメインです。(つづく)
美術館内は撮影は禁止だったので今回は適当にWebから引用した絵が入ります。
なんだが、その巨大さに圧倒された。実は4m*8mくらいのサイズでしたよ。しかもこの1枚の絵のために警備員が2人常駐しているし、まさに至宝。ピカソについてはバルセロナのピカソ美術館でもう一度触れる予定。
しかし一方、意外な発見だったのはダリの絵の衝撃ですよ。絵を見てここまで想像力がかきたてられた経験はこれまでになく、大きな衝撃があった。ダリの紹介についてはたとえばここ。
グラフィックのみがあり、言葉も文脈もなしでここまで感情に訴えることができるというのは本当に驚いた。この衝撃は6月にラスベガスで観た "KA" 以来のこと。
これ以上説明しても野暮ったいので何枚かダリの作品を置いておく。さっき調べたら数万円程度でレプリカは買えるようなので何か買って部屋に飾ってみよう。
この写真だけだと日本と見分けがつかないですね。
というわけでプラド美術館は思ったより早く見学を終了したので、レティロ公園をぶらぶら散策した後一旦ホテルに退却して休憩。朝から歩きっぱなしだったからな。
なお公園内にはこんなでかい像が。
次回はチャンピオンズリーグ2節 レアルマドリー - オリンピアコス戦です。うーむ、これだけ書いてもまだ現地観光の初日だからな。旅行記完結まではまだまだ遠いです。(つづく)
本格的な行動は今日が初日。今日の予定は以下のとおり。
まずホテルから徒歩10分くらいで王宮へ。この建物は18世紀のものだそうだが、まだこの頃のスペインは植民地もたくさんあったし、その経済力がうかがい知れる建物と内装だ。これが大航海時代に蓄えた富ってやつですかね。建物全体の部屋数は2800とのこと。
中に入るとこんな部屋が次から次へと。この絨毯だけでも自分のマンションが2つはすっぽり入りそう。まったくふたつで十分ですよ。
これはパーティー用のテーブル。どこの映画のセットですか?と尋ねたくなるくらいだが、これが本物なんだよな...
雀卓にしか見えないが、違うだろう。(当たり前だ)
ちょっと裏通りを歩くとスペイン版のぞき部屋があった。さすがに入りはしなかったがね。
さて、駅に到着(途中道に迷ったせいもあり1時間ほど歩くはめになった)。構内は日本のようにゴミゴミしていなくてすばらしい雰囲気。
ところが、切符売り場に行ってみるとただならぬ雰囲気である。何か列車のトラブルがあったらしく窓口には長い列ができ、ピリピリした客が係員に詰め寄っているシーンも。
移動するのはあさってなので、そんな切符をのんびり買っている場合ではなさそう。が、周りをよくみると自販機らしきものがあったのでそこにチャレンジしてみることにした。タッチパネル式ではあるのだが、うわ、スペイン語の表記しかない...
だがなんとか、連想する英単語と勘で必要な項目を入力し、クレジットカードを差し込んで購入に成功。マドリッド発9:45の列車に乗るつもりだったが、当日はそれより後の列車はすべて満席になっていた。早めに買うことにして正解だったようだ。
切符はこんな航空券のようなサイズ。一等車ですよ!
買った直後、後ろからそれを見ていたらしい金髪の美人(2日連続だ)から英語で「どうやって切符買うの?」と質問された。自分もやっとの思いで買ったのでとても人に説明する余裕はないのだが、一応出来る限りの説明をした。残念ながらあまり役にたてた気はしないが。
この後は美術館めぐり。ここでダリの絵に衝撃を受けるのだった。(つづく)
今回は初めてのヨーロッパかつ初めての一人旅である。なお旅行を手配したのはWebで適当に見つけた代理店で、航空券・ホテル・サッカーのチケットのみ手配してもらいあとはすべて自前というプラン。現地で誰かに連絡をとったりといったことは一切なしで、完全に一人旅です。
朝6:30すぎに家を出て成田に向かい、まずロンドンへ。席は中央の4人の列だったが、運のいいことに配置が
俺 空席 空席 男
となっていて、2席を使って楽に過ごした。なお、右にいた男(機内ではずっと寝ていた)と後に食事をすることになるとはこの時点では知る由もない。
しかしロンドンまでの12時間のフライトは長い。というか、シベリアが大きすぎ。これに比べれば、モスクワの西に達してからは短かった。これだけの距離にナポレオンやヒトラーがさんざん苦労していたのかと思うと感慨深い。
到着後、マドリッドへの乗り継ぎは2時間ほどあったので軽く何か食べながら待つかと思ったが、なぜかターミナルの搭乗口にいきなり出てしまい、飲食店らしきものが見当たらない。しばらくうろうろしていると、さきほど機内で自分の右にいた男と出くわした。聞くと同様に迷っているとのことだったので一緒に歩き回り、ようやく店を発見した。
そこでちょっとビールも飲みつつ雑談したところ、彼(25歳くらいに見える)は料理人を目指していて、これから知人のつてでスペイン北部のビルバオへ行き、そこのバルで修行をする予定とのこと。
なお、その人の住まいは僕の実家の近くで、その付近にある御天というラーメン屋によく行くとのこと。あそこのとんこつは絶品だという話で意気投合した。まさかヒースロー空港でこんなローカルな話題をするとは。
そうこうするうちに乗り継ぎ時間になった。例の料理人を目指す男はビルバオ行きの便に乗り、自分はマドリッドへと思ったが、出発案内に目的の便がない! まさかターミナルを間違えたか? 出発時刻まではもう30分しかないし、のんびりラーメン屋の話をしている場合ではなかった!
その辺のサービスデスクで聞くとターミナルを間違えたわけではないらしい。うろうろしているうちに別の場所にあったモニターを発見し、不安な気持ちで覗き込むと Delayed to 18:45 と表示されている。これで謎は解けたが、待ち時間はさらに1時間ほど延びることになった。
結局この便はさらに遅れ、出発したのは19:15ごろだった。イベリア航空がひどいのはこれだけでなく、
こんな感じ。だが、ここまでくるとすべての案内は英語に先立ってスペイン語になり、アウェーの雰囲気が濃厚に。
こんな電車に乗り、途中で1回乗り換えてホテルへ。写真ではわからないが、窓ガラスは落書きだらけ。改札もえらく旧式の機械だし、やっぱり日本の鉄道は優秀です。
これが確認できれば今日の任務は終了。この日はとりあえず寝る。自宅からホテルまでちょうど24時間だった。
次回からはもうちょっと写真が多くなります。
今朝成田に着き、無事帰ってきました。
ものづくりと美術についての見聞を広めるというのが目的だったわけですが、それは十分に達成できました。この経験で自分は変わった、というのは確かです。が、どこがどう変わったのかを言葉にするのは無理な注文です。
一つ確かなのは、今後自分はソフトウェアの世界で創作活動を続け、今回見てきたような作品の境地を目指して修行を続けるだろうということです。予想以上に、精神面が充実した旅になりました。
これから徐々に旅行記をまとめてここにエントリを書いていきますが、たぶん全10回くらいの長編になるでしょう。
とりあえず、予告として特に良かった風景の写真2枚を出しておきます。(クリックで拡大)
夕焼けをバックにしたマドリッドの王宮 | |
バルセロナ・グエル公園の頂上から望むサグラダ・ファミリアと地中海 |
最近のコメント