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2007.01.15

新プロジェクトBellagio

 実は今年最初の更新です。ちょっと仕事でもプライベートでもドタバタしてたのでつい放置してました。
 さて、そろそろ、ここ半年ほど準備してきた(専念したのは3ヶ月前くらいから)新プロジェクトのことを徐々に公開していこうと思います。

 このネタのストーリーは長いのだけれども、最初のステップとしては個人投資家(とりわけデイトレーダー)用のツールを作る。機能の柱のひとつとして、リアルタイムデータをOmegaChart風の言語で加工し、ユーザが好みの指標でシグナルを出したり売買ストラテジの検証を可能にするというものだ。例えば、

* 30分移動平均からの乖離率が一定値に達した時点で検出
* 前日の同時刻に対する出来高の比が高いものをスクリーニング(俄かに活気付いたものを捕らえるのはデイトレードの基本だしね)
* 巨大な約定や取り消しの監視

 といったことを全銘柄について行えるようにするわけだ。

 これだけだとOmegaChartをリアルタイムデータに対応させただけのように見えるが、今回はビジネスとして行おうとしていることが違う。なので、ユーザサポートはちゃんとするし、迅速に機能強化がなされていくかわりに有料ということだ。
 といっても、このツールのソースコードは(100%はムリにしても)可能な限りオープンにしていくつもりです。コアなユーザの支持を獲得するにはソースコードへのアクセスは必要条件だし、その中からプロジェクトの新しい展開が出る期待もある。

 なお、今回のプロジェクトで一番迷ったのは、自分と信頼できる知人の間だけでプライベートに進めるか、VCなどに話をして資金と人を最初から投入していくかの選択だった。
 後者の場合、時間は大幅に節約できる(プライベートに進めるのの3倍は早いだろう)し、他社との提携を考える上でも有利だろうけれども、次の3つのデメリットを考えてやめた。

● 見通しに自信がなくなったらいつでも自由に撤退/方針転換できる権利を持つ
 過去の経験では、当初の見通しが崩れたベンチャーはかなり気分的につらい。外部資金を入れちゃうとそう簡単には投げ出せないからね。

● 創業者利益をでかくする
 もちろん現段階では完全な皮算用だけども、最初から外部資金に頼るより、ある程度のところまで自力で行ってからにしたほうが増資時の条件は良くなる。将来何が起きるかわからないので、自分の株式保有割合を高くしておきたいというのもある。

● 身銭を張りたい
 これが最大の理由。
 作るモノがトレーディングツールであるだけに、やはり僕もユーザの一人でありたい。製作者がユーザも兼ねていなければ良いソフトウェアは作れない、というのが持論でもあるし。
 となると、開発の初期段階では、僕個人の勘定でトレーディングをする行為と、会社の製品としてツールを強化していく作業は同時進行になるのは避けられず、これは外部の株主の目から見るとひどい公私混同である。
 この状況を避けるには、ある程度製品が安定して公私の別をつけることが可能になるまでは僕だけが株主である状態でいくしかないのだ。

 当然、外部資金でなくプライベートにやることによって、企画が出た時点から比べると既に半年は時間が余計にかかっている。もしかすると今後強力な競合が現れて、この半年の遅れが結果的に致命傷になる可能性だってあるので正しい選択だったかどうかはわからない。でも決め手は気楽さと自由だった。外部の株主やチーム内のいろいろな人に尻を叩かれつつ一日も早いリリース目指して必死に仕事するより、プログラミングの技巧にこだわってみたり平日の昼間から映画見たりしてるほうが楽しいもん。

 しかしこの選択も、僕自身の資力が「個人の生活上は何の不安もないが、何人も人を雇って大規模にやるには不足」という中途半端なレベルだったからなんだよな。ビジネスのスタートしては珍しいスタイルだと思う。が、スタートの仕方が特殊というだけで、軌道に乗ってくれば徐々に普通の会社へ変化していくだろうし、無論僕もそのつもりだ。

 今後徐々に続報を書いていきます。もし興味があって詳しい話を聞きたいという方はコメント/トラックバック等で連絡してください。今のところは、システムトレードを実際にやっていて、ソフトウェア作成スキルのある人を歓迎します。それ以外のポジションはとりあえず今は間に合ってますが、もちろんどんなコンタクトも歓迎です。

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コメント

名前を明かすことはできませんが、ディトレーダー用のシステムトレードのプログラムをRailsで作っています。ブログを前から読んでおりますが、たぶんディトレーディングのシステム売買をされるんだろうなと予期しておりました。そんなプログラムがプロから普通の人に降りてきた時期ですよね。

しょぼいプログラムなので見せるのも恥ずかしいですが、売買の基準をどのように柔軟に対応するべきかが悩みです。

株価のデータをリアルタイムに取得するのは、どうされていますか?私はスクレーピングでこっそりと取得していますが。

こんにちは。高校のころ1学年上だった秋葉です。
まぁ、岡嶋さんとは2、3回お会いした程度なので、さすがに私のことを憶えてらっしゃらないですよね…

さて、デイトレードツールは私も以前に楽天RSSを使って簡単なものを作っていたのですが、その資料を調べているときに気になる文章を見たことがありました。
「スーパー・株ロボを作ろう!」(秀和システム社)のP22からの抜粋します。

『毎秒疲れも知らずに注文をするカブロボの存在は、東証のシステムに少なからず付加を与える可能性があるため、いまのところそのようなロボットを実現することは関係機関から停められているのが現状です。そのため、たとえ毎秒発注することによって良い結果をたたきだすカブロボが完成したところで、実際に運用できない宝の持ち腐れになってしまう可能性が高いというわけです』

これが東証の取引ルールなのか、それとも自主規制のようなものなのかはわかりませんが、これが元でトラブルになるのももったいないので、あらかじめ足元を固めておいたほうがよいかと思います。

わたし個人としては、去年で若干ながら損をしているもので、このツールの完成を心待ちにしています。がんばってください。

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