regazaの驚きの機能の件
今回引っ越したときに、ようやく家のテレビも地デジ対応になりました。
もともとテレビは1ヶ月に1~2時間くらいしか見ないので(半分はニュース、もう半分は娘と見る子供向け番組)、買い替える意欲は乏しかったのです。待てば待つほど性能あたりの値段は下がるし。
そこで、新しいテレビ(東芝のregza)のマニュアルを一通り見たところ、驚きの機能がいろいろ。その中でもぶっちぎりの衝撃度だったやつを紹介します。
このテレビはレコーダー機能が内蔵されており、HDDは別に買ってくる必要があるがUSBで繋げばすぐ使える。その関連で、「メールで録画予約ができる」という機能があった。
これが凄すぎる。録画の指定方法は気が狂っているとしか思えない。この画像(マニュアルのページを撮影したもの)をみてほしい。
このように、決まったフォーマットでチャンネルや時刻やパスワードをテキストで書いて送る仕様なのである。
さらに、このやり方で録画予約ができるために事前に次の準備が必要だ!
●テレビをネットワーク接続する
イーサネットのみで、Wifiは備わっていない。これは不便すぎるが、テレビは大きな電力を使うのでハードウェア上の制約かもしれず、これはまあ大目にみる。
●POPでメールを受信するための設定
メールアドレスの準備、サーバ名の指定、パスワードの入力、等をテレビのリモコンでやるのである!
●メールを取りに行く時刻の設定
通信がメールなので、毎時0分とか時刻を決めてそのときにテレビにメールを取りにいかせるしかない。つまり、録画したい時刻の直前にメールを送っても間に合わないってことだ。
これだけで、一般の人はもちろん、エンジニアだってやる気が出ないよねえ。
でも、この機能の根本的な欠陥はそういうことではなく、
●録画予約が成功したかどうかをエンドユーザ(技術のことはわからない一般の人)が同期的に知ることができない
→これがとにかく致命的。通信インフラにメールを使うのがそもそも誤り。メールはTCP上に構築されたUDPなんだから、この機能の発案者は世の中でTCPとUDPがどういう役割分担になっているかも知らないようだ。
●この機能を使いたいのは外出中のときであるはずだが、マニュアルがないとメールのフォーマットが全くわからない。
→せめて、この一連の手順を確実にするためのWebサイトくらいはメーカが作るべき。Web上の番組表から選択して予約完了、くらいのインタフェースにしないとだめだろう。
の2つだ。
この機能を、興味本位でなく実用的な用途で使うユーザは一人もいないと容易に断言できるが、果たしてメーカの東芝はそれをどれくらい認識しているのか? これはリリースできるレベルでないのは常識で考えて明らかだと思うが、どこかにストップをかける人はいないのだろうか? そうだとすれば、100年経ってもAppleと同じ土俵に立つことすらできないだろう。
むしろ、割り切ってテレビにsshでログインしてシェルでいろいろできるようにしてもらったほうが面白そうだ。
最近のコメント