実はゲーセンの世界のソーシャルゲーム
最近話題になったCEDEC2011での本城氏の講演について。
僕はこの手のソーシャルゲームのビジネスモデル、すなわち人の射幸心・見栄・自己顕示欲を突いて金を絞るゲームには否定的なクチだったのだけど、これを読んでむしろ逆に評価したい気持ちになってきた。
ここまで「一見さん」の興味を引くことをがんばっているのは、昔のアーケードゲームの世界に戻ってきたなあ、と思うわけです。僕のアイデンティティのけっこうな割合は1990~2000年のゲームセンターにあり(当時は総収入の7割はゲームに消えていた)、実は当時のゲームはこのソーシャルゲームの世界に近い。
* 少数のマニアだけでなく、「ちょっと待ち合わせまで時間のある人」「ちょっと休憩中の外回りのサラリーマン」が頭数的には主要な顧客
* 何の予備知識もなくふらっと店に入ったとき、100円玉を入れたくなる仕組みが必要
* 一度ゲームオーバーになっても、10秒以内にもう100円入れればコンティニューできる仕組みは常識だった(これは実はけっこうあくどい)
* その場にたまたま居合わせた人と会話に発展することはしばしばある
など、けっこう共通点が多い。
舞台がリアル店舗から携帯電話になっただけで、やってることは大して変わらないな、と思います。
僕も社会勉強と思ってこの手のゲームを過去やってみたことはあるけど、ゲーム性が低すぎて10分もしないうちに完全にギブアップしました。なのでこういう毒にも薬にもならず、時間と小銭を浪費するだけのゲームはとっとと潰れてしまえというのが個人的にはあるのですが、最終的には「マーケットから評価されるものが正しい作品」なのでここに文句をつけても始まらない。
でもまあ、歴史的教訓でいえばこのブームは長く続かず崩壊するよなあ。どういう形から予測できないけど、いつの間にか崩壊するのは確実と思う。1993~95年のスト2全盛期には、このブームが衰えるとは夢にも思わなかったのと同様で。
いま現場でやってる人は大変だと思いますが、自分が今から飛び込もうとは「絶対に」思わないな。
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